Windows 8 は架け橋のあるべき姿を示した

Windows 8 Developer Previewを使ってみた。2ちゃんなどでは批判的な意見も見るが、まずは使ってみるべきだ。そして、実際に使ってみると少しの慣れも必要だが、よく出来ている感じると思う。Windows 8は新しい時代を開きつつ、古い世界も守る架け橋を示したと思う。


Windows 8には二つの世界がある


次のWindows 8では一つはMetroの世界、もう一つは従来のWindowsの世界という二つの世界のあるOSになる。タブレットとしての使い方をする場合はMetro UIの世界でほとんど足りる。ただし、エクスプローラーなどを旧Windowsの要素を選択したとたんに、画面は左端から従来のWindowsの世界が滑り込んでくる。旧Windowsと新しいWindowsの力技的な折衷案ではある。


■確かに速い


その一方でエクスプローラーなどはずいぶんとキビキビ動く。仮にMetroを利用しない、旧世界ばかりにいたとしても十分利用価値がある。また各種反応も良好である。



■UIの批評は不毛な議論では?


いろいろサイトを見てみると、Metroの世界に拒否感のある人もいるし、使い方がわからないという人もいるようだ。ただ、個人的にはそれは単に数時間の慣れの問題で、本質的ではないと考える。新しいUIにはいつだって多少の慣れが必要である。(まぁリボンは使いやすいとは思わん)


たとえば少し将来について考えよう。Webで提供されるシステムは普及しつづけることは間違いないはずだ。それにより、ユーザーはMetroだけでタスクが完了することが、どんどん増えてくる。そのとき、いつかは従来のWindowsの世界をほとんど知らなくてよいようになるだろう。ここまで来たら、使いにくいUIはむしろWindowsの側の世界になるのではないだろうか。目先だけを見て使いにくいと主張するよりは、そこまで先を見て判断したい。今回のMetroのUIに対する批判は、なんというか表面的というか相対的だと感じる。個人的には建設的に、どうデバイスの使われ方が変わろうとしているか、ユーザーへの影響は何かといった変化を考えてみてはと思うのである。


Windows 8は働き方を考えなおせということ


個人的にはUIの些事よりWindows 8が従来のPCの役割に終始するのではなく、タブレットが示してきた世界との融合した点にもっと注目しないといけないのではと考える。iPadも衝撃であったが、ユーザーのタスクをもっとも効率よくするために、どういったデバイスを、どんな風に使うかを、Windows8以降では従来以上に柔軟に幅広く考えないといけない。つまり、どんな働き方をするかを、よくよく考えないといけない。Windows8はUIだけでなく働き方の架け橋でもあるという点を見過ごしてはいけないと思う。


たとえば座席に毎回PCのところへ戻って入力するような業務、バックヤードと現場が離れている業務などは真っ先に見直しを考えてみるべきではないだろうか。