GoogleがMotorola Mobilityを買収

■グーグルがモトローラ・モビリティを買収--約125億ドルで
http://japan.cnet.com/news/business/35006184/

・狙い
 Googleの携帯事業へHW的な進出は本意ではないと考える。Googleは携帯分野で歴史を持つモトローラ・モビリティの特許を手に入れるのが第一の目的であろう。

・効果への疑問1
 モトローラはHTC,SamsungとならぶAndroid陣営の主要なメンバーである。IBMの特許を買い取ったのと違い、Android陣営としての特許ポートフォリオが増加するわけではない。(HTCやSamsungには朗報かもしれないが)

・効果への疑問2
 そもそもMotorolaの特許は強力なのか。もし、Motorolaが強力な特許を有しているなら、AppleらはMotorolaに対する訴訟を進めていないだろう。

・課題1
 Googleが特許を取得した後のMotorolaは既に用済みである。GoogleにはHW事業を続けていくノウハウもないだろう。Motorolaの着地点は難航し、キャッシュを浪費することになるだろう。

・課題2
 Googleは特許を買い集めているが合わせて特許を出し続ける力を揃えなければ、一度、差を縮めることに成功しても、今後も中長期的に苦しい状況におかれるだろう。

 現在の方針では、Androidの特許的窮地は今後も簡単には変わりそうにない。むしろ、Androidリリース前に知材侵害を容易に指摘させる環境が必要だ。Android陣営は現在の怪しげなオープンソースの主張を取り下げ、真のオープン化を進めるべきだと思う。