行動分析学マネジメント
■感想
わかりやすい例と、わかりやすい概念を上手く説明した良書。
褒めるタイミングはわずか60秒しかないとか、組織の仕組みづくりをするときのポイントなど、なかなか知らないと損な視点がいっぱいです。
■超まとめ(自分と関係強いところ)
▼医学モデルからの脱却
症状を身体の中に原因があるとするのが医学。その関係と同じように、問題となっている行動の原因を心の問題にしてしまう。それを医学モデルという。心の問題では「心が弱い」などと堂々めぐりになるだけで解決はできない。医学モデルを脱却しなければ、行動はなかなか改善しない。行動分析学では、行動は直後に起こることがもっとも重要と捉えており、行動の原因はその直後にあると考える。
▼好子
好子とは行動の直後に出現すると行動を増やす刺激、出来事のこと。たとえば承認、賞賛。人の行動も好子が出現すると、行動は強化され、消失すると弱化する。嫌子はその逆。
▼消去とバースト
構ってもらえうため、否定的な事をやるということがある。行動分析学では、行動に対して随伴性があるから、嫌な行動をすれば構ってもらえる(怒ってもらえるも含む)と強化されていると考える。その随伴性を断ち切るには構わない=消去する(反応しない)のが良い。しかし消去され続けると、ブチ切れ(バースト)するときがあるのでその時にきちんと対応できるように、そのメカニズムを理解しておくこと。
▼課題分析
問題となっていることは広すぎる範囲の可能性がある。行動のステップごとにどこが上手くいっていないか分解するといい。
▼シェイピング、チェイニング
効率よくメンバーに行動を身につけさせるには、シェイピング、チェイニングを考える。
▼プロンプト
望ましい行動を増やすには、好子の出現を待つだけでなく、プロンプト(うまい質問を与えるなど)で促進させることができる。